さて、今日は午前9時から午後5時までみっちりと講義がありました。その講義名と先生方は、以下のとおりです。
@「環境会計〜現状と課題を踏まえながら公共事業体での導入〜」
(講師:向山敦夫先生)
A「京都市における地球温暖化対策条例の制定について」
(講師:岡田憲和先生)
B「神奈川県三浦市におけるバイオマスタウンの取り組み」
(講師:木村乃先生)
C「NPOと自治体の協働の可能性〜持続可能な社会を作るために〜」
(講師:藤村コノエ先生)
@を担当する向山敦夫先生(大阪市立大学大学院経営学研究科教授)では、前半を1時間目、後半を2時間目とに分けて、現在の企業や自治体で実施されている環境にまつわる報告書または会計の決算を歴史的な観点や経済的効果の位置づけから紹介していました。特に前半の部分では、1999年に環境庁が発表した『環境会計ガイドライン』を期に、従業員の環境意識を高めるために社内の環境の実態をまとめている事例が多いこと、そして、これまでの企業の会計であった「収益−費用=利益」から「環境にまつわる物量的・貨幣的・実質的・推定的効果=社会的効果」への移行があることについて講話されていました。後半では、水道事業の環境マネジメントを中心に環境会計の実態について企業や自治体の紹介がありました。特に環境報告書や環境会計をつくる意義は、個人の意識レベルを変えること。つまり、会社内の従業員や自治体の職員が環境に対する意識改革、とりわけ内部的効果を生むためのものである意義を説いていました。ちなみに外部的効果は、基本的に社会への広報や情報公開の意義です。そして、特にこれからの重要なキーワードとしては、「環境教育」であり、利益ではなく、「経済・環境・社会(従業員)」のトリプル・ボトムラインこそが今後の民間(企業)の方向性であると強調されていました。この講義を通して学んだことは、グローバルにしろローカルにしろ、環境報告書や環境会計が後世への社会的責任を果たす意味であり、自治体の予算(資産)ではないかと感じました。つまり、環境の決算ができていない自治体や民間は予算が確保できなくなる時代が数年後にやってくると思いました。それから教育面や文化面の分野でも同じようなことが言えるのかもしれません。しかし、どのような方法で環境会計や実績を数値であらわせるかがカギとなるかもしれません。と、言うことで今年の海の文化資料館では早速チャレンジしてみたいと思っています。実は面白い積算ができることを思いつきました
Aの岡田憲和先生(京都市環境局地球環境政策部地球温暖化対策課)の講義では、「京都議定書」の開催地でもある京都市のグローバルな環境政策についてのとりくみを紹介してくれました。特に興味深かった点は、国内初めての「京都市地球温暖化対策条例」を制定し、施行したことです。それは国の法律ができる前からの取り組みですので、大変に「進化する条例」と位置づけた京都市の条例は、3年ごとに地球温暖化対策にかかる技術水準や社会情勢の変化を踏まえ、条例の見直しをするという項目を設けていることです。それは地域住民の意見も盛り込まれたものです。つまり、条例の理想であるパブリック・コメントなのです。しかし、実際には147万人いる京都市の人口の方が、条例や環境政策について地域への説明会を開いても毎回同じ人が30人程度集まることしかできないという実情もあるわけです。つまり、全国的に最新の条例で、しかも施行されている地域という独自性の政策を展開しつつあるわけですが、今のところ多くの市民が環境への意識をいまだに少ないというのが現状です。ですが、数年後の京都市民は全国でももっとも進んだ環境意識を持つことになると講義を聴いて思いました。今、世界では二酸化炭素の排出量を減らすために懸命に努力しています。その減らした%を他の国や企業へ売るという仕組みもあるわけです。もしも、その減らした二酸化炭素を自治体が多くの数値を持っていたとしたならば、その数値を他の国または自治体や企業へ販売できるのではないかと思いました。つまり、厳しい財政状況のなかで新しい歳入の方法が生まれるかもしれないということです。しかし、それは沖縄県内でもいち早く条例化とその施行、事業の成果をつくらない限り、収入のシェアーが他の自治体に取られてしまうかもしれません。そんな印象をこの講義で学びました。
Bの木村乃先生(三浦市政策経営室室長兼三浦市筆頭部長)は、とんでもない環境と経済の政策を持った人物です。この三浦市は神奈川県で5万人の人口を抱える自治体ですが、過疎化の影響で市政の財政がひっ迫した状況となっています。これは日本各地の地方や僻地も同じ状況と思いますが、三浦市がこれから行うバイオマスラウンの構想は計り知れないプライベート・パブリック・パートナーシップを実施する国内では初めての地域ではないかと思いました。それは「周辺市街地の地価よりも高い分譲価格を下げられない(土地開発公社の経営)」と「バブル経済崩壊以後、長く低迷を続ける地元水産業(立地しにくい状況)」という地域の社会問題を抱える財政難というバックグランドがあります。これからの三浦市は、「資源循環型エネルギーセンター」を民間事業として行うことより、@公共下水道終末処理場も民間活力の導入を前提として進めることができる可能性、Aし尿処理施設を民間事業として整備できる可能性、B下水汚泥の市内での資源化の可能性、C野菜残渣資源化の可能性などの道が開かれるという構想を持っていることです。この講義で学んだことは、これからの時代は国と市町村とのやり取りが強くなってくると思いました。つまり、三位一体と骨太改革のなかで、財政が厳しくなる自治体では、アイディアしだいで他の自治体と違う生き残りができるということです。しかし、残念なことにその想像力や地域再生能力をおろそかにしている自治体は、これからの行き先が厳しくなることは必然ということです。その意味でも早くから地域資源の発掘と環境教育は、大きな意味を持つものだと再認識させられました。
Cの藤村コノエ先生(NPO法人環境文明21専務理事兼エコ企画代表)は、あの「環境教育推進法」を構想している人物です。あの有名な藤村先生の講義を眼の辺りにした私にとって今日はとても充実した1日でした。さて、この講義ではNPOと自治体の協働の可能性についてお話が進められました。これからの地球では温暖化現象が避けられない状況です。特に持続可能な社会をつくる、あるいは保つ意味でもNPOと自治体との取り組みは、とても大切なこと。そのためにもこれからの自治体は個人としてのNPO/NGOとの付き合いではなく、組織全体としてのNPO/NGOとの付き合いが必然であることです。そうすることによって、環境政策の総合計画(ゴミの有料化などの問題)がスムーズに市民の生の声を反映できると強調していました。この講義で学んだことは環境教育のなかで、特に経済的視点と社会的視点を盛り込めなければ、いつまでたっても市民が環境に興味を持つことは厳しいと感じました。市民が環境について考えはじめた時、もう遅い深刻な状況になっているかもしれません。海の文化資料館では総合計画を入る前にももう一度理念の再確認と事業の想定をぱパブリット・コメントではじめなければなりません。そうしなければ、地域に根ざした資料館活動ができなくなり、資料館自体の存在も無意味になる恐れがでてきます。でも、そのような方向には絶対にさせないつもりでうけどね。
さて、日本の言葉には「お金は天下のまわりもの」ということわざがありますが、エコ的な発言とすれば、「環境問題は天下のまわりもの」と言わざる終えない状況が今回の講義で、この地球に、日本に、沖縄に、地域に起きていることを知らされました。地域に眠っている、放り投げされている社会問題や環境問題をそのままにしていると、いつかは自分たち自身に振り返ってくるということが再確認できました。あ
明日はこの2日間で行われた講義のまとめがあります。それを今回の受講生でグループワークをし、新しい見解を見出さねばなりません。その速報は後日行いますね










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